ウェザーニューズ/能登半島地震で物流事業者にも気象情報支援
2024/01/15 更新
ウェザーニューズは1月12日、能登半島地震被害に対する支援として、法人向けの気象情報「ウェザーニュース for business」や気象 IoT センサー「ソラテナ Pro」を無償で提供すると発表した。
これは、同社の創業以来の「いざという時、人の役に立ちたい」という企業理念に基づき、物流事業者をはじめ、被災地での救助活動や復旧作業に尽力される人々がより安全に行動できるようにというもの。
被災地の気象情報や観測データを必要とする自治体や企業の人々は、URLから問い合わせることが必要。被災地での復旧作業などに活用する旨を記載する。支援物資輸送を担当する物流事業者にも役立てられる。
被災地への支援内容は、まず救援活動や復旧作業に携わる自治体・企業・NPO法人に対して、1.法人向け気象情報「ウェザーニュースfor business」(アプリ版・パソコン版)を提供する。
<パソコン版「ウェザーニュース for business」の画面イメージ>
「ウェザーニュース for business」の利用者は、「ウェザーニュース」アプリやパソコン版のウェブサイトから、自治体・企業の複数拠点の気象リスクを一覧で確認できるほか、地震・津波・警報・雨雲などのアラートをプッシュ通知で受け取ることができる。拠点ごとの天気&体感報告、雨雲レーダー、積雪予測(大雪リスク)、道路通行影響予測、冠水・浸水予報、風の予想、河川水位情報、ライブカメラ、土砂災害危険度など、様々な気象情報を用意している。
従業員数や店舗・事務所・工場などの拠点数が多い場合でも、気象情報を同時に確認できることでスタッフ間の情報が一本化されるほか、プッシュ通知による対応の迅速化が期待できる。そのため、石川県、富山県、新潟県の様々な場所で複数のスタッフが復旧活動をする場合にも適している。
高性能気象 IoT センサー「ソラテナ Pro」 については、救援・復旧作業や二次災害への対策、避難所・仮設住宅における低体温症のリスク管理として、石川県・富山県・新潟県の観測データを必要とする自治体・企業・NPO 法人を対象に提供している。
「ソラテナ Pro」は、気温・湿度・気圧・雨量・風向・風速・照度の7つの要素を1分毎に観測する小型の気象IoTセンサー。雨量 50mm/h、風速 50m/s の大雨や強風まで観測することが可能。また、雨量・風速・気温の観測データをもとに寒さ指数(低体温症リスク)も算出し、リスクが高い場合には通知する。
最新や過去の観測データだけでなく、気温・雨量・風速・寒さ指数が基準を超えた場合に通知するアラート機能や、天気予報や雨雲レーダーなどの様々な気象情報を「ウェザーニュース」アプリを通して利用でき、被災地での気象リスク把握に役立てることができる。すでに災害対応にあたる事業者から“救援ヘリを運航するにあたり、被災地の観測データがとまってしまっており、気象状況がわからない。現地の観測データを取得できないか”との連絡を受け、同社は被災地周辺の航空気象情報とともに、「ソラテナ Pro」を無償で提供し、支援を実施している。
なお、同社は最新の気象・防災情報や被害状況を集約した「令和6年能登半島地震 被災地支援特設サイト」も開設していることから、二次災害防止や避難生活における健康管理などに少しでも役立てて欲しいとしている。今後、被災地への人的支援も含めた追加支援も検討する。