郵船ロジ、JR貨物/羽田空港着航空貨物のモーダルシフトスキーム構築
2023/12/25 更新
郵船ロジスティクスとJR貨物は12月22日、東京国際空港(羽田空港)に到着した輸入航空貨物の国内配送に鉄道を使ったスキームを構築し、2023年10月からサービス提供を開始したと発表した。
郵船ロジスティクスとJR貨物は、東京国際エアカーゴターミナルの協力の下、何度もトライアルを重ねながら、羽田空港到着の輸入航空貨物を鉄道コンテナに積み替え、国内配送するスキームを構築し、2023年10月からサービス提供を開始した。
羽田空港は成田国際空港と比較してJR貨物の駅が近いという地理的優位性を生かし、輸送距離や貨物量などの条件によってはトラックでの輸送と同等の時間、料金での手配を実現している。環境問題や2024年問題への対応が求められる中、鉄道輸送はその両方にアプローチできるソリューションとして、顧客の選択の幅を広げる。
これによって生まれるメリットは、いくつかある。まず、トラックドライバーの減少や高齢化に加え、2024年問題への対応も迫る中、今後中長距離の輸送において、ドライバー不足や輸送料金の上昇などが予想される。貨物列車1編成の輸送能力は10tトラック約65台分に相当し、大量輸送機関として労働力不足に対応できる。
また、貨物列車のCO2排出量は営業用トラックの約1/11、内航海運の約1/2 との試算があり、CO2排出による気候変動をはじめとした環境課題の解決に貢献する。
さらに、羽田空港から東京貨物ターミナル駅は車で20分ほどと近く、また鉄道の定時性により、安定した輸送サービスを提供する。
郵船ロジスティクスおよびJR貨物は、顧客の大切な貨物を安全かつ確実に輸送するとともに、環境問題等の社会課題解決に全力を尽くし、顧客に最適なサービスを提供していくとしている。