Exotec Nihon/倉庫自動化の次世代モデル公開 倉庫外物流も効率化
2025/02/10 更新
Exotec Nihonは2月7日、倉庫自動化ソリューション「skypod システム」の次世代モデルを発表した。
<「skypod システム」ワークステーションでのデモの様子>
「skypod システム」は、ハードウェアとソフトウェアの統合システムによる倉庫自動化ソリューション。
次世代モデルでは、ロボットの小型化、ラックの高密度化のほか、ピッキングのためのワークステーションやエクスチェンジャーなども改良され、より少ない面積からの導入が可能となっている。
新しいソフトウェア機能との併用により、既存の「skypod システム」と比べ、1台のワークステーションでの処理能力が50%、保管能力は最大30%向上するという。
これまでの保管やピッキングに限らず、パッキングといった出庫に向けた作業もシステムに組み込まれるようになり、出荷のオリコンや段ボールの情報もシステムにバッファリングできるため、保管からトラックに載せて出荷するまでの流れを、一手に担うことができる。
外部機器や複雑なサブシステムを併用していた場合でも、「skypod システム」に集約することで、設置面積と手間を大幅に削減可能だ。
<自動倉庫でロボットがピッキングを行う様子>
追加要素は、倉庫内だけでなく、倉庫外での効率化を図る。
ピッキングの際に、重いものを先に持ち出すことで、作業者の判断する負担を減らしたり、同じ段ボールに詰めるものを一挙にピッキングした後、その内容物に適したサイズの段ボールを自動で持ち出すようなシステムも実装。段ボールの隙間が減るため、トラック内での積載効率の向上や環境への負荷軽減につなげることができる。
配送ルートや重さ、店舗棚配置などをシステムに組み込むことで、出荷コンテナを最適な順序で準備することもできる。これにより、トラックに積み込む荷物の順番を調整、先に配送する店の商品を手前にするといったオペレーションを組むことが可能だ。
このように、新たな「skypod システム」は、サプライチェーン全体を一挙に管理し、より高精度な物流の効率化に貢献できるシステムとなっている。
<フィリップ・セトン駐日フランス大使(左)とExotec Nihon立脇 竜 代表取締役 アジアパシフィック地域社長(右)>
「skypod システム」の次世代モデルについて、Exotecのロマン・ムーランCEOは、「次世代のSkypodシステムの設計にあたり、今後10年以上にわたり倉庫内業務オペレーションの効率と卓越性の業界標準となるソリューション開発を目指してきた。ケースピッキングとピースピッキング作業の統合による生産性の向上や、順立て機能によるトラック積載率向上など、Skypodの革新的な機能を活用しサプライチェーン全体の最適化を目指す顧客を支援していく」とコメントしている。
Exotec Nihon立脇 竜 代表取締役はシステムの導入について「日本の物流業界は中小企業が多く、倉庫に多くの人員を割いているところもある。そういった企業でこそ、小さなスペースからでも導入してもらえれば効果を大きく実感できると思う」と述べた。